2015年12月11日

NY6日目:メトロポリタン美術館 武器・甲冑

2015年10月7日(水) メトロポリタン美術館 武器・甲冑

次は、アメリカン・ウィングの広場に隣接している「武器・甲冑」の部屋へ。
こちらは他と比べるとこじんまりしていました。(それでも多いけど。)

前にも言いましたが、私達の主な目的はヨーロッパ美術だったので、
すぐ横だからちょろっと覗いていこうか位の気持ちで見に行きました。

もちろん、ここに日本の鎧兜などが多数展示されていることも知らずに行きました。


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中に入ると、いきなりのこの展示。結局、食いついて見てしまいました。(笑)

それにしても、人間だけでなく馬まで死ぬほど重そう~!

しかし、千住博さんが寄稿された「CREA Traveller 2015 Autumn 華麗なるニューヨーク
の記事によると、西洋の甲冑には実戦用だけでなくパレード用ってのもあるらしいのです。

従って、この甲冑もパレード用が含まれているみたいです。
説明を読んでないので詳細不明ですが。

実戦で、馬がこんな重装備で走れたのかどうか気になります。
逆に、パレードでこんな重装備が必要だったのかという疑問も浮かびます。

この中庭の周囲に部屋があり、またまたガイドブックに載っていた物を中心に見学しました。


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中世の騎士道の世界が広がります。


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その中で目を引いたのはこちら。フランス王のアンリ2世の甲冑です。

アンリ2世って誰だっけ?と思ったら、あのカトリーヌ・ド・メディシスの旦那さんでした。

カトリーヌはメディチ家出身で、彼女のお嫁入りに際して、フィレンツェの
サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局が香水を調合したのが「オーデコロン」の元祖ですね。

店名と同じ「サンタ・マリア・ノヴェッラ」という名前で今でもその香水が売られていることで、
フィレンツェに行ったことのある女性なら結構みんな彼女のことは知っているのでは。

しかも、今はサンタ・マリア・ノヴェッラは日本にも店舗があるし。

というわけで、アンリ2世はその女性の旦那さんです。時代は16世紀


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頭の先からものすごい装飾です。


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これもパレード用の甲冑だそうです。だからここまで絢爛豪華なのですね。


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これは型押しらしいのですが、図案はパリで活躍していた著名な画家だそうで、
さすがに国王の甲冑ともなると、それ自体が美術品ですね。


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もちろん、このようなシンプルな甲冑も展示されていました。
それにしても、股間は守らなくていいのでしょうか。


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こちらはイタリアの1400~1450年頃と想定される甲冑。

説明によると、これは元々1体の完全な甲冑ではなく、別々のパーツを集めて組み立てて
このように完成させたのだそうな。頭部に至っては別の土地から出土した物だとか。

1400年代となると、完全な状態の甲冑は見つからないらしく、
どうにかして1体の甲冑として展示できないかと意図してやったらしい。

多少のウソが混じっているとしても、こう展示されると雰囲気も分かって見応えもあります。
さすがメトロポリタン美術館は展示方法も工夫してます。

そして、モデルばりのポーズも素敵。何より笑顔ではないか。


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鼻の高いヘルメットのデザインが個性的。やっぱり笑ってるやん。(笑)
強烈にデフォルメしたお稲荷様(キツネ)にも見えなくもない。耳があったら完璧かと。


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夥しい数のもあります。


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そしても。ここまで必要なのかという位ものすごい装飾。


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こちらはガラスの映り込みがひどい写真になってしまいましたが、コルト銃です。
「Colt Third Model Dragoon Percussion Revolver」というもので1853年作だとか。

Dragoonって何かと思ったら「竜騎兵」だそうです。火器を持った騎兵と理解しようっと。

ちなみに、今まで考えたこともなかったのですが、コルトというのは人の名前だということを、
ここにあった説明を読んで初めて知りました。そういや、カラシニコフも人の名前でしたな。

これは標準のモデルに豪華な金の象嵌細工を施したデラックスモデルだそうで、
現存するコルト銃の最高傑作に数えられる、とガイドブックにありました。

この銃は一対になっていて、もう一方はロシア皇帝ニコライ1世に献上され、
今はエルミタージュ美術館にあるそうな。そんなすごい銃なのか、これ。

この他にも、ルイ13世の銃とか神聖ローマ皇帝カール5世の銃とか、
歴史の教科書か!みたいな人の物がありますが、スケールがデカ過ぎてワケ分からん。


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こんなユーモア溢れるも。1460年~1480年のイタリアのものだそうな。

ヘラクレスがネメアの獅子を退治してその生皮をマントと被り物にしたという神話を
モチーフにしているそうで、ヘルメットを二重にしているから3.6キロもあるそうです。

ルネッサンス時代の金工職人の傑作だそうですが、しかしノホホンとして見えますな。
タイガーマスクはこれを着けて戦えるでしょうか。

一方、東洋の甲冑も見逃せません。

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こちらは、何か日本と違うと思ったら、場所が「Dali Kingdom, Present-day Yunnan Province
という事ですから、今の中国雲南省の大理ですね。昔大理国という国がありました。

時期は12~13世紀ということですが、この初期の形の甲冑は現存しているのが2体のみで、
これはその1つなのだとかで、むちゃくちゃ貴重だそうです。


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もちろん日本の甲冑や武器もズラリ。ものすごい膨大なコレクションでビックリ。

アップでは撮っていませんが、写真中央の錆びた金属の塊みたいなのは、
なんと古墳時代の甲冑なんだそうな。そんな時代の甲冑なんて想像もしたことありませんでした。


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甲冑だけでなく、こんなものまで。背中はもちろん銃にまで家紋が入ってますな。


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しかし、よくこれだけ揃えたなと思うと同時に、よくこれだけ上手く展示できるな~。
といっても、左と右の甲冑は時代も違うし、本当は関連性はないのですが。

ちなみに、日本の甲冑などに添えられた英文の説明非常にシンプルで妙に感心しました。

例えば、左の甲冑は「Armor (Tatami Gusoku)」とあり、タタミグソクって何?と思ったら
英文説明では「フォールディング(=タタミ)タイプのヨロイ」とあってすぐ理解できました。

ちなみに、「グソク」というのは具足と書くそうな。

折り畳んで箱に入れて一人で持ち歩けるから通常はランクの低い侍が使用するが、
この場合は装飾が豪華なので、仙台の伊達家に仕える侍のものだろう、とのこと。ほぅ。

一方の右の甲冑は、ランクの高いオフィサーのものだそうで、この英文を読んだ人が
想像するのは、現代の軍隊の指揮官とか将校あたりの人って感じでしょうかね。


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のコレクションも素晴らしい!またこれが美しくて状態も良いのです。
一番右の兜はうさぎのデザインでした。うさぎは多いらしいですね。


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こちらはなすびです。何でなすび?縁起がいいってことか。

西洋の兜が強そうなヘラクレスなのに対し、日本のそれはうさぎとかなすびとか。

千住博さんは、「武士の人柄や平和な村の雰囲気、残るアニミズムの気配」といったことを
述べられていますが、この辺が何とな~く表れるんでしょうね。

説明にはSaotome Iyetada」の名前があり、これを被っていた人の名前かと思ったのですが、
後で調べたら、おそらく「早乙女家忠」ではないかと。作った人の名前でしたね。

何でも、早乙女家は甲冑師の名家だとかで、他にも英文の説明では「Myochin(明珍)」
というのも見ました。こちらも甲冑師でした。一つ勉強になりました。


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甲冑大集合の巻。せっかくの写真なのにブレブレ。(涙)
全体的に照明が暗くて、ほぼ全部といっていい位ここでの写真はブレました。

フラッシュ撮影は禁止なので、スマホで撮影とかは暗くて難しいかも知れません。

ちなみに、日本の甲冑は西洋の物とは違い、実戦用しかないそうな。
実戦用でここまで美しい甲冑を着るんだなー、日本の将軍は。


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こちらはお面ばかり。戦争用というよりも祭儀用みたいに見えるほど何だか神秘的。
日本では、西洋のように頭からすっぽり被る鉄仮面のような物は存在しないのですね。

それにしても、夜間に見学に来たら、ここも含めて日本甲冑のコーナーは怖いだろうなぁ。


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こちらはのコーナー。 長い日本刀だけでなく、小刀とか脇差しとか、鍔(つば)までも。

そういや、昔バンクーバーの博物館で、ひたすら日本刀の鍔(つば)のコレクションを
見たことがあり、こんなコレクションがあるのか~と感心したことを思い出しました。

欧米人のマニアも多いと見た。


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素晴らしく状態が良くてピカピカです。


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その中でも、ひときわ輝く刀があり、彫り込まれているの模様も美しかったので、
思わず惚れ惚れして眺めてしまいました。

説明を見ると、2004年の作で現代刀匠の作品でした。通りで輝きが違うわけですわ。
どうでもいいけど、刀匠はswordsmithというらしい。やっぱりスミスなのか~。

刀匠のお名前は「Gassan Sadatoshi and Gassan Ichiro」とあり、
よく見ると、刃の根本の方に「月山貞利」と「月山一郎」というお名前が彫られていました。

日本刀はシンプルで美しいですね。桂離宮と同じ感じ。

うーん、甲冑とか日本刀を収集する人の気持ちが分かるな~。
ちょっとハマりかけました。(収集はしないけど。)

他にも、オスマン・トルコインドの物もありましたが、やっぱり日本の武器・甲冑に釘付け。

どこの美術館でもそうかも知れませんが、メトロポリタン美術館の武器・甲冑部門のスタッフは
物凄いオタクなのではないかという印象を持って、この場を後にしました。(笑)



posted by サラミ at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 15ニューヨーク | 更新情報をチェックする

2015年12月10日

NY6日目:メトロポリタン美術館 アメリカン・ウイング

2015年10月7日(水) メトロポリタン美術館 アメリカン・ウィング

サラミ夫がトイレにゆっくり行くというので、待ち合わせ場所を決めて、
私1人でエジプト美術エリア近くのアメリカン・ウィングを見て回りました。

とはいえ、サラミ夫がトイレに行っている間なので、10~15分と短時間。
まあ、昔のアメリカ美術には興味がないので、この程度で良かったのですが。

ちなみに、ガイドブックによると、このアメリカン・ウィングには
主に1920年以前に制作されたアメリカ美術が展示されているそうな。

噂通り、メトロポリタン美術館にはスゴイ物も多いけどガラクタも多く、
アメリカン・ウィングはその極致のような気がしました。(笑)

意外と私にとってはツッコミ所が多くて面白かったので、チラ見しただけですがご紹介を。


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まず、椅子なら椅子ばかり、とか、肖像画なら肖像画ばかり、とか、とにかくばかり物凄い。
そして見学者はほとんどいません。


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こちらはガラス食器のコーナー。

1920年より前の物ということなので、ファイヤーキングはここにはないはずですが、
デザイン的にはシンプルですでにそんな感じ。しかし展示方法が巨大倉庫みたいですな。


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一方、ベースボール・カード・コレクションという昔の野球カードのコレクションもあり、
これはもっと別の場所に展示したら脚光を浴びるのになあ、と何だか勿体ない気がしました。


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大リーグ好きな方は必見です。私は見ても誰が誰だか分からんけど。


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また、植民地時代の17世紀頃からの立派な家具なども堂々と展示されていました。
この辺りの方が当時の様子も想像し易く見学もし易かったです。それでも見学者は少な目。

アメリカでも東洋趣味が流行ったらしく、東洋の漆塗りを真似た家具などもありました。
ただし、この分野は技術が稚拙でアジアのボロ勝ちかと。(←強調してみる。)


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こちらは、ガイドブックにも紹介されていた18世紀ボストンの家にあったハイチェストです。
東洋の漆塗りを模倣した仕上げが施されています。

英文の説明にはJapanningという言葉が出ていましたが、ジャパニングという技術で
使われるのは漆ではありません。なので、あくまでも東洋の漆塗りの模倣ですね。

何でも、ヨーロッパで生み出された技術なのだとか。


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しかし、漆の黒塗りを模した部分も滑らかさがないし、日本人の目から見ると微妙。


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何より、で描いている人物や植物の筆遣いが荒すぎて精緻さがありません。
しかし、シノワズリであることは分かります。

ま、ボストンの上流家庭とはいえ、当時はこんな程度だったのかも知れません。
ヨーロッパの宮殿にある「中国の間」位のレベルを求めるのは酷というもの。(あれも微妙ですが。)

ガイドブックには「植民地時代のニューイングランドの国際性と洗練性を表す典型的な作品
とありますが、日本人的には「洗練性」ってか?と思ったりするわけです。

本物を知らないからそういう事になるのかなー、と興味深く感じました。


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絵画コーナーでは、有名な「デラウェア川を渡るワシントン」という絵も見ました。
これは大きな絵で、一室の壁一面に掛けられているので嫌でも目に入ります。

これは独立戦争の時の絵だそうで、愛国心に訴えますね~。アメリカ人が好きそう。

ワシントンを題材にする絵は本当に多くて、肖像画も数点ありました。
さすがアメリカ。リビングに飾ってたんでしょうかね。


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巨大な展示棟からは明るい広場が見渡せました。
この広場も立派な展示室で、番号は700番。奥のステンドグラスのある所は多分701番。

サラミ夫はまだ待ち合わせ場所に戻ってきていなかったので、もう少し見学を続行。
吹き抜けの広場の上(中2階)にも展示品があったので、グルッと回ってみました。


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アメリカ国旗の柄入りの食器!信じられないダサさ!(すいません。)
昔アメリカの家庭で使われていた当時は、これが当たり前だったのでしょうか。

日本人の感覚では、日の丸を食器の柄に入れようとは思わへんもんな~。
ヨーロッパとは決定的に違う田舎臭さアメリカっぽさにウケました。


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見下ろすと、広場の彫刻などがよく見えます。この広さは日本の美術館では無理だな。

余談ですが、色んな所で紹介されているティファニー・スタジオのステンドグラス
このアメリカン・ウイングのどこにあるのかなーと思っていたのですが、実はこの広場にありました。

しかも、ガイドブックで紹介されるのは「秋景」という題のものだけですが、他にも数点あります。
そんなことも知らず、その他数点だけボーっと見学し、肝心の「秋景」は見落としました。(笑)

どうしても見たかったら事前に展示スペースの番号まで調べておくべきです。(面倒ですが。)

あと、私の好きなフランク・ロイド・ライトの部屋も見つかりませんでした。
というか、そんな部屋が存在することも知りませんでした。

ミュージアムショップで購入した「メトロポリタン美術館ガイド 日本語版」を見て
初めてその部屋のことを知ったのでした。残念ですが広すぎるので仕方ない・・・。


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広場(=The Charles Engelhard Court)に来ました。彫刻群はザッと見て終わり。
後は、他の人々同様、ちょっとベンチに腰かけて休みました。

しかし、この画像をパソコン画面で見ていて気付きましたが、手前の噴水の中に立つ
明石屋さんまパーデンネンに見えてしまうのは関西人の悲しい性というもの。


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思わず画像を引き伸ばしてみました。ちゃんと右足上げてるし、どう見てもさんまやん。
「アホちゃいまんねん、パーでんねん!」

すいません、美術を冒涜してしまいました・・・。

サラミ夫と合流して次に急ぎます。

posted by サラミ at 22:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 15ニューヨーク | 更新情報をチェックする

2015年12月09日

NY6日目:メトロポリタン美術館 エジプト美術

2015年10月7日(水) メトロポリタン美術館 エジプト美術

メトロポリタン美術館は巨大です。


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遠くからでも一発で分かる大きな建物。

館内案内図を見ても迷路のようです。ちなみに、館内案内図はこちら(英語)。

私達はまず、1階の正面玄関を入って右にあるエジプト美術から見学しました。

しかし、全部見ていたら多すぎるので、先ほど買ったばかりの
メトロポリタン美術館ガイド 日本語版」に掲載されているものと、

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のような音声ガイドのマークのある所を見て回りました。

しかしすごい。のっけからすごい。

いきなり古代エジプトの墳墓まるまる展示されていました。


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これがその内部です。ガラス張りで、そのガラスの上に説明が載っています。
101番の部屋で、ガイドブックによるとぺルネブの墓(Tomb of Perneb)だそうな。

ぺルネブというのは国王に仕える宮廷の役人の名前で、
この墳墓は古代エジプトのサッカラにあるジェセル王の階段ピラミッドの北側にあったのだそうな。

むむー。エジプト旅行を治安の悪化やその他の事情で2回キャンセルしたサラミ家にとって、
階段ピラミッドはぜひともこの目で見てみたかった遺跡。ここでそのご近所さんでも出会えて感動。

ちなみに、ぺルネブのお墓はマスタバと呼ばれる墳墓でピラミッドではありません。


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ちゃちゃっと見ていこうと思っていたのに、一発目から見入ってしまいました。

しかし多い。展示品も多いし見学者も多い。そして、実は音声ガイドのマークも多い。


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音声ガイドのマークに注目して見学すると、こんなヤツ(失礼!)まで見ることに。
Young Lion」とありました。紀元前3300~3000年だそうな。


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もうすでに諦めモード。膨大なコレクションです。


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こちらは「歩く男性像」。ガイドブックのエジプト美術の中で真っ先に紹介されていたのに人気なし。
何でも、上半身の逞しさから「重量級の運動選手」だと分かるのだとか。

こんな古代でも運動選手っていたんですね。古代ローマにもいたんだし、当然といえば当然か。


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ほのぼのとした2人の像も。
The Royal Acquaintances Memi and Sabu」とありました。

何となく、メミサブという名前を見て男性の方がサブだと思い込んでしまう日本人サラミ。
しかし、サブちゃんアカンやろ。左手をなんちゅー位置に置いてんのアンタは!


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こちらはメケトレの墓から出土した船の模型。お墓から出土ってことなので埋葬品でしょうな。
場所は「テーベ、アサシフ南部」とあります。

メケトレってのは、エジプト第12王朝の初代王アメンエムハト1世に仕える高官の名前だとか。
それにしても、とてもリアルな出来具合です。


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他にも、こんな牛小屋の模型もあります。細部に渡って手を抜かないこの作り!
何だかシルバニア・ファミリーの域に達しているようにも見えて興味深いです。


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それにしても、エジプトが全然終わりません。この先にもまだまだある~!


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アメンホテプ3世のスフィンクス」。小さいです。青い陶器の色が鮮やかでレプリカみたい!
ちなみに、アメンホテプ3世ルクソール神殿を建てたファラオだそうな。


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こちらは口の部分しかなくて逆に目を引いた「女王頭像断片」。

ガイドブックにはアクエンアテンの治世とありますが、これが誰なのかはいまだ謎だそうな。
碧玉というとても固い石で出来ていて、職人さんが磨いてここまで光沢を出しているとか。

とても厚い唇はとてもリアル。唇しかないって逆に官能的なんだなーと妙に感心しました。


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カノプス壺」。なんと王家の谷の墓から発掘されたものだそうな。

壺の表面に名前があったようですが削り取られており、解読した結果、
アクエンアテン(=アメンホテプ4世)の妻キヤのものだと判明しているとか。

カノプス壺というのはミイラの内臓を入れる壺だそうで、内臓も防腐処理をしていたことを
今回初めて知りました。そりゃ、そのまま入れたら最終的には腐敗して消滅しそうだもんね。


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猛々しいこちらのレリーフのタイトルは「異国人」。
「右の2人はヌビア人で左の2人はリビア人だと思われる」とガイドブックにはあります。

アメンホテプ4世の時代は、外国人がエジプトで兵として働いていたのだそうな。
現地の説明をちゃんと読んでいないので、どうやって人種を見分けてるのかが気になります。
髪の縮れ具合でしょうかね。


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まだまだあります。英語では「Chalic」とありますが、「」です。儀式用だそうな。

ファラオの誕生とかナイル川の氾濫などの図柄だそうですが、
紀元前の大昔にここまでの美しい浮彫りができるなんて信じられないですね。

しかも、このファイアンスという陶器の青い色が本当にキレイです。


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しかし感動も束の間。棺桶だらけのエリアに差し掛かってあまりの数にクラッとしました。(笑)
棺桶だけでどんだけあるねん!どんだけニューヨークに持って来たんやー!


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ガイドブックに大きく紹介されていた「ヘネトタウィの棺」。色鮮やかです。
今ググってみると、「アメン・ラー神の歌い手ヘネトタウィの人型内棺」でヒットしました。

棺の脇にあった説明には、

ヘネトタウィはアメン・ラー神の儀式で歌い手を務めていたが21歳で亡くなった。

と書かれていました。

歌い手といっても英語の解説では「Chantress」とあり「Singer」ではないので、
歌というより詠唱とか呪文でしょうな。

棺にはエジプトの守護神が描かれていますが、足元だけ絵が上下逆さまです。
これは、ヘネトタゥイの頭部のマスクから見られるように、ということだそうな。なるほど。


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見たら本当に小さかった「アムン神の小像」。しかし純金です。1キロ近くあるらしい。
アムン神=アメン神だったよな?とあいまいな知識しかありません。

これも儀式用だとかで、後ろに輪っかが付いているのだとか。
1キロだと吊り下げるにしても重いよなぁ。1キロ近い純金てお値段は一体・・・。(←俗物)

ちなみに、鎌状の剣を持つアムン神は「戦いの勝利を保証する守護神」なのだとか。


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これもガイドブックに紹介されていました。「神聖なるステラ(Magical Stela)」。
ステラというのは石碑のようです。

これはネクタネボ2世の時代ということで紀元前4世紀のものなので、ここでは新しめでしょう。
ちなみにこのネクタネボ2世というのは最後のエジプト人ファラオなんだそうな。

真ん中はホルス神がワニやサソリなどを退治する様子です。

ホルスって頭が(正しくは隼)なんじゃなかったっけ?と思いましたが、
時代が経つにつれ人間の姿になったらしいです。

私の写真がブレているので分かりにくいですが、ものすごく精緻な彫刻です。
思わず拓本を取りたくなりますな。

最後の最後にいきなり明るくて広いエリアに出ました。
案内図にはサックラー・ウィングとありました。


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一番の見所「デンドゥール神殿」。一体どうやって運んで来たんや~!と驚いてしまう規模です。

この神殿はアメリカヌビア遺跡の保護を支援したお礼としてエジプトから寄贈されたのだとか。

アスワン・ハイ・ダムの建設に伴ってヌビアの遺跡群を移築したのは有名な話ですね。
しかし神殿1個プレゼントって太っ腹やなー。

ここは明るいし広いだけあって混み合っていないので、一休みするのにも良いのでは。


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この神殿は紀元前15年頃のローマ時代のものだそうで、
建てたのは初代ローマ皇帝アウグストゥスです。

しかし、頭では分かっていても、エジプトのローマ属領時代がピンと来ません。
それ位古代エジプト文明の印象が強烈なんですな。

でもまあ、これがローマ神殿だと最初に言われればそうかとも思いますが。


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壁画を見ても、ローマの神殿とは思えません。ま、場所がエジプトですからね。


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神殿のそばに、「ハトシェプスト女王のスフィンクス」が置かれていました。大きい像です。
この女王も有名ですね。

ガイドブックによると、女王の死後、トトメス3世の指示で他の女王の彫像と共に破壊されて
採石場に捨てられていたものを、1920年代メトロポリタン美術館の発掘チーム
発見・復元したのだとか。

これを読むと「あーそうですか」で終わりそうですが、当時は各国が争って発掘を行っていた時代。
発掘品の50%をエジプト側に渡せば、なんと残りは持ち出して良かったんだそうな。

盗掘じゃないのかと思ってしまいますが、エジプト政府がそれでOKを出していたので、
ちゃんとした品と言えばそうなのです。エジプト政府はアホではないか。国の宝を。

しかし、エジプトの治安が悪化してしまった今となると、ここニューヨークにあるからこそ
キチンと保存され、状態良く展示されているという面もあり、ちょっと気持ちは複雑です。

いや、ちゃんと鑑賞できれば所有者が誰でもいいのですよ、見物人としては。

さて、エジプト美術コレクションをこれでも流し見してヘトヘトになりましたが、
肝心のウイリアム君はいませんでした。


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ウイリアム君というのはこのカバです。美術館のマスコットキャラなのです。

こいつの実物が、エジプト美術エリアのどこかに展示されていたはずなのですが、
展示品が死ぬほど多かったので、探しながら見学しましたが見つけられませんでした。

しかし、係員に聞くほどでもなかったので、あっさりと諦めました。
こだわっていたら時間のロスになるし。

そして、ガイドブックや音声マークにこだわる事もないと思います。

さらに言うと、ヨーロッパ美術に絞って時間を割きたい人は、エジプト美術は
棺桶の部屋とデンドゥール神殿あたりを見てとっとと次に行くべきです。

素晴らしいコレクションと展示方法でしたが、ものすごく時間を食ってしまいました。反省。





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2015年12月08日

NY6日目:メトロポリタン美術館 見学した所

2015年10月7日(水) メトロポリタン美術館 見学した所

朝食を食べた後は、いそいそとメトロポリタン美術館に向かいました。

美術館はアッパー・イーストサイドにあり、私達はその時、セントラルパークを挟んで
反対側のアッパー・ウエストサイドのさらに北のモーニングサイド・ハイツにいました。

セントラルパークより少し上の場所にいたので、そのままバスタクシー
東西の道(Street)をギューンと東に行ってセントラルパークより東の5番街に出て、
そこから南下すれば、美術館はアッサリ到着できたはずです。

が、バスの路線がよく分からないし、元気な時はタクシーはもったいない。
というわけで、NY初心者らしく、地下鉄で遠回りして行くことにしました。

地下鉄1線でタイムズ・スクエア駅まで南下して7線に乗り換え、そこからは東に進んで
グランドセントラル駅まで行き、そこでまた4・5・6線緑のライン)に乗り換えて86丁目駅まで北上。

セントラルパークにも地下鉄通して欲しい。(^^;

遠回りでしたが、タイムズスクエアまでが結構すぐだったので、
時間は距離の割には思ったほどかかりませんでした。

サラミ夫は、午後3時位まで美術館を見た後、ディスカウントストアの
センチュリー21リンカーン・スクエア店に行きたがっていました。

が、私は時間が足りなくて無理だと思っていました。
実際、メトロポリタン美術館巨大過ぎて、省略しまくっても全然見られませんでした。

というわけで、ランチも抜きで、夕方までずーっと美術鑑賞にいそしんだ1日でした。
特大パンケーキを死ぬほど食べてから来て良かったです。(笑)

美術館に到着したのは10時半を回った頃でしたが、
チケット売り場は混み合っていなかった様子。(私は座って待っていました。)

その後、まず1階のミュージアムショップに直行し、



こんな表紙の分厚い本です。

他の人は、みんなスマホに美術館の無料ガイドアプリを入れて見学しているか、
オーディオガイドを借りて見ているので、こんな本を持っている人なんか皆無でした。(笑)

しかし、サラミ家は必ず記念にガイドブックを買うので、それなら先に買ってから見よう
ということになり、持って歩きました。アナログだけど説明が日本語だしね。

リュックなどは預けないといけないのでロッカーで預け、できるだけ軽装にしましたが、
本だけがずっしり。頑張るぞー。

さっそく、サラミ夫が貰ってきた日本語館内案内図を参考に、
見て回る場所と順序を決めました。

日本画家の千住博さんの「ニューヨーク美術案内 (光文社新書)」という本には
ここは展示数が多いので「何を見るか」を決めることが重要だとあります。

また、傑作も多いけど駄作も多いという評判もネットでチラホラ見かけたので、
行きたかったけど時間的にムリそうなエリアはバッサリ切り捨てました。

私達はやはりヨーロッパ美術を優先的に見たいと思いました。
それにコレクションの多いエジプト美術も。

そんなわけで、

アジア美術」、「古代中近東美術」、「アラブ・トルコ・イラン・中央アジア・後期南アジア美術」、
ギリシャ・ローマ美術」、「アフリカ・オセアニア・南北アメリカ美術」「写真」、「楽器」、「素描・版画
(ヨーロッパ)中世美術」「近代・現代美術

これだけ全部飛ばしました。

・・・飛ばしたエリアよりも見学したエリアを列挙した方が少なかったか。(笑)

ホント、もったいないですが、東京ドーム4個分くらいの面積があるらしいので、
1日で全部見ようなんて時間的にも体力的にも無理です。

人が多かったのでカフェにも立ち入っていません。ホンマ見学者が多いわー。

その後、旅行を終えてから「CREA Traveller 2015 Autumn 華麗なるニューヨーク
という雑誌を読んだのですが、ここでも千住博さんが寄稿されていました。

内容は「メトロポリタン美術館、5つのおすすめエリア」でした!

千住さんのおすすめはズバリ、

その一 日本美術
その二 武具 
その三 イスラム美術
その四 中国美術
その五 アメリカ美術

でした。

ガーン!「武具」以外見ていない・・・。
(実は、サラミ夫がゆっくりトイレに行っている間に私だけアメリカ美術をチラ見していたりする。)

千住さんのおすすめにはヨーロッパ美術が全然入っていませんが、
記事を読むとなるほどなーと思う内容でした。

でもまあ、行ったからにはミーハーにゴッホとかフェルメールとか有名絵画を見たいので、
初回はこれで良かったかなーと思っています。

また訪れる機会があれば、次こそは千住さんおすすめのコーナーを。

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2015年12月06日

NY6日目:パンケーキ@コミュニティ・フード&ジュース

2015年10月7日(水) 朝食パンケーキ@コミュニティ・フード&ジュース

ニューヨーク6日目の朝を迎えました。

旅行前、サラミ夫がガイドブックの大きなパンケーキの写真を見て、
どうしても有名店のニューヨーク・パンケーキが食べてみたいと言い出しました。

甘い物に興味のない私は「ただのホットケーキやで。」制止忠告しましたが、
やはり一度食べてみたいと言って聞きません。

ガイドブックには、クリントン・ストリート・ベーキング・カンパニー&レストランという
東京にもあるお店が紹介されていましたが、私達の宿はアッパー・ウエストサイド。遠い。

そこで、姉妹店だというコミュニティ・フード&ジュースの方が行きやすいので、そちらまで行くことに。
目指すは朝食のパンケーキ・スペシャルです。

平日の朝8時から9時まで、パンケーキミニジュースコーヒー12ドルという
お得セットのため、9時までに行けたら行こうとゆるーく計画していました。

連日夜が遅く、睡眠不足で疲れているため、朝辛くて起きられなかったら、
単品を普通に食べようということにしていました。パンケーキ単品だと13ドルです。

しかし、意外にも朝すんなり起きられたので、間に合うと判断して地下鉄1線で北上!


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最寄り駅の地下鉄1・2・3線の72丁目駅の脇にはヴェルディ・スクエアという公園があります。
これはオペラを数多く作曲したヴェルディにちなんだ公園で、ヴェルディの像もあります。

毎日その横を通っていたのですが、真正面からじっくり見ることがなく、
この日もヴェルディ像を後ろから激写!

さて、お店はモーニングサイド・ハイツにあり、最寄り駅はカテドラル・パークウェイ(110St.)駅。
ここは各駅停車の地下鉄1線しか停まりません。72丁目駅からは駅5つ北上するだけです。

カテドラル・パークウェイ駅では、地上に出て北に2ブロック歩くとすぐお店を発見。

ニューヨークの地下鉄は、各出口に通りの名前や建物名だけでなく、NW(北西)とかSW(南西)
とか方角が必ず書いてあるので、私のような方向音痴には有難いです。

私達が歩いて行く時に、観光客らしき韓国人か中国人の若い女の子とすれ違ったので、
結構アジアの観光客も来ると予想。


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お店には8時45分~50分頃着きました。店は割りと空いていて、待つことなく着席。


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店内でカメラを構えると人に向いてしまうので、店内の写真はこの1枚のみ。
他にも韓国人らしき4人組の観光客もいたけど、地元らしき人の方が多かったです。

お店は広くて座席数も多いので、人気店ながら平日の朝はゆったりできました。

しかし、着いたテーブルは足がガタガタで、隣のテーブルもガタガタ
だから空いていたのか?この辺のいい加減さがアメリカか。(笑)

メニューを一応全部見ましたが、はるばる来たからにはペロっといこうと思い、
果敢にもパンケーキ・スペシャル2つ注文。


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先にオレンジジュースコーヒーが来ました。コーヒーはカフェオレ・ボウルかっちゅー位デカい。


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が、テーブルがガタガタなので、いきなりコーヒーがこぼれまくり。
紙ナプキンもっと下さいと通りすがりの店員の兄ちゃんに頼んで終わりました。

ニューヨークで今までコーヒーを全然飲んでいなかったけど、
ここのコーヒーは美味しかったです。

私の頭の中には大昔の「アメリカン」の薄い味の記憶しかないのですが、
昔のとは違いちゃんとした味なんだな~。ニューヨークのコーヒーって激変したのですね。

ちなみに、私の記憶というのは30年位前のホームステイした時の古いものです。古すぎる・・・


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スモール・オレンジジュースということですが、コーヒーもあるしこれで十分です。
このジュースも濃くて美味しかったです。さすが店名にジュースと付けているだけあるな。


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そしてブルーベリー・パンケーキ。食感がフワフワで、確かに家で作れる感じではない!
「ただのホットケーキ」と思っていたけど、ホットケーキ・ミックスとは大違いでした。

そして、付いてくる温かいメープルバターをかけると、これまたコクがあって美味しい。
美味しくて体に悪そうカロリー高そうで、いかにもアメリカが得意とする悪の誘惑の味。(笑)

しかし、ガイドブックの写真はブルーベリーと共にブルーベリー・ソース
かかっていたと思うのですが、ここのは生のブルーベリーがゴロゴロ。中にもゴロゴロ。

甘すぎるのは苦手なので、この方がサッパリして良いと思います。
メープルバターがあるのでサッパリといっても濃いですが。(笑)

しかし巨大です。上の写真ではあまり大きさは分からないと思いますが・・・

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大柄なサラミ夫の体と比較してみて下さい。まずお皿がデカい。よってパンケーキもデカい。
パンケーキは3枚重ねで、星乃珈琲のスフレパンケーキよりさらにボリュームが。

私はガッツリ食べようと覚悟して来たので、最後の一口ほどを残しただけで頑張りました。
が、逆流性食道炎というハンデを背負っているので、メープルバターは後から結構きました。

サラミ夫は、甘いのもあって途中で飽き、2人で1つで良かったとずっと愚痴っていました。(笑)
どうも期待が大きかったらしく、「男が食べるもんじゃない。」と連発。

だから「ただのホットケーキやで。」とさんざん忠告したのに。(笑)

しかし、あのサラベスでパンケーキとコーヒーを頼むと25ドルらしいので、ここのは安い。
(てか、サラベスが高い。)

世間が喜ぶ味を実際に食べてみて納得した朝食でした。

並んでまで食べたいとは思わない人は、クリントン・ストリート・ベーキング・カンパニー&レストラン
よりもこちらの店舗に来られることをおススメします。


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お店を出て地下鉄駅に戻る途中、可愛らしいお店の前を通りました。
映画なんかに出てくるような、いかにもアメリカっぽいお店。


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世界中のコカ・コーラの瓶がディスプレイされています。

クジも売ってるし、ドリンクとかあってキオスク的なお店なのは分かりますが、
朝食も出してる」って看板があったけど、どんな朝食なんでしょうか。パンとコーヒーか?

場所は112丁目辺りということで、もう少し行けばハーレムという位置ですが、
ここモーニングサイド・ハイツコロンビア大学もあり、高級住宅地なので雰囲気は良いです。

次は、この場所からメトロポリタン美術館に向かいます。

posted by サラミ at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 15ニューヨーク | 更新情報をチェックする
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