ベトナム航空を利用してフランスに行った話の続きです。
今回は復路の話。スケジュールは、
10月5日(日) VN10 13:10 上海発 →
10月6日(月) → 06:10 ホーチミン着
VN522 07:30 ホーチミン発 → 12:40 上海着
ということでしたが、小さな変更があったようで、6日朝のホーチミン着は
いつの間にか06:20着になっていました。
・・・乗り継ぎ時間が1時間10分しかなくなったわけです。げげっ。
さて、まずは悪名高きパリのシャルル・ド・ゴール空港です。
アホみたいにバカでかい。古い。ボロい。いけてない。
これが私のシャルル・ド・ゴール空港に対する印象です。(あくまでハードの面で。)
パリ市内からは、時間が読めるので列車で空港まで行きました。
帰りの便は座席指定できていませんでした。
ギリギリにチェックインするとヒドい席しかないので、余裕の2時間50分前に空港到着。
しかし、到着して上の階に行こうとしたら、まずエレベーターが壊れていました。
仕方なく、柱のはるか向こうにあるもう一基のエレベーターまで移動。
故障したまま放置しているのはラテンの国のなせる業ですね。無駄に疲れます。
私達は最初に免税手続きをしなければならなかったのですが、手続き用の機械が置いてあり、
ものの30秒ほどで手続き終了。これはありがたかったです。
が、チェックインがひどかった。どこの航空会社も全部同じ列に並ばせるという方式で、
チェックインカウンターが見えないほどの長蛇の列。ここで1時間近く並びました。
ついに順番が来ました。が、荷物を預けるベルトコンベヤーが故障だか混雑してるだかで、
いつまで経ってもスーツケースを受け付けてもらえません。
なんと、カウンターまで来てこの状態で10分くらいボーッと待ちました。
待っている間、カウンターのお姉さんに、ベトナムから上海の搭乗券は貰えるか?
と聞いたらやはり「ここでは発券できない」とのこと。
しかし、帰りは乗り継ぎ時間がギリギリで1時間10分しかありません。
「トランジットの時間が1時間しかないんだけど。」と少しだけ誇張して伝えるサラミ夫。
すると、「ちょっと確認してみますね。」というカウンターの黒人女性。言ってみるもんだわ。
しばらく待って不思議なことを聞かされました。
システムの問題でここで座席指定ができないので座席番号なしの搭乗券をお渡しします。
このまま搭乗ゲートまで行ったら、そこで座席を割り振ります。
ベトナムから上海の搭乗券もそこで渡します。
というもの。こんなこと初めてです。
私達の予約クラスのチケットが毎度パリでこんなことになるのかよく分かりません。
しかし、待たされ、待たされ、ひたすら待たされ、気付いたら残り時間が僅かになってしまいました。
1時間前の12:10までにゲート前に行かなくてはならないのに、
出国とセキュリティチェックを終えた時点ですでにもう11:50。ここからゲートはまだ遠い。
楽しみにしていた空港免税店を見る時間が全くないではないかーっ!
しかし、そんな時間など気にするサラミ夫ではありませんでした。
「大丈夫、大丈夫。まあ、10分だけ。」と目の前のお菓子やマカロンを物色。
そんなわけで、時間が迫っていたにも関わらず、ここでチョコレートやマカロン、紅茶、フォアグラ
などをダダダーっと購入。しかしシャルル・ド・ゴール空港は免税店のレジでさえ長蛇の列。
もう混み過ぎてウンザリや・・・と焦りながらゲートに行ったのがすでに12:30頃。
トイレに寄る時間さえありません。
が、ゲート前で何やらモメているではないか。
ここでも乗客のみなさんは並んだまま待たされてグッタリしていました。
ああ、免税店に立ち寄って良かったわ。
免税店を諦めてまっすぐにここに来て待たされていたら悲惨でした。
私達はホーチミンから先のチケットも貰わないといけないので、
サラミ夫が前へ行って地上職員の人に確認しに行きました。
すると、なぜだかこちらへどうぞ的な感じで他の人達より先にゲートを通され、
「今対応しているところなのでここで待っていて下さい。」と言われました。
そしてそのままこんな景色を見ながら待たされる・・・。
ゲートの先に通されたものの機内に行けるわけでもなく、
椅子もないのでたまたまあったテーブルに荷物を置いてボーッと待つこと数十分。
どうやら、何らかのシステムトラブルがあったようです。
乗客は座席番号のある人とない人がいて、3分の1かそれ以上が私達のような座席番号のない人。
地上職員の人達は最初えらい混乱していたようですが、
途中から、座席番号のある人を先に通していきました。
そんなのを見つめながら延々待ち続け、私達の順番はほぼ最後になりました。(涙)
どうも座席のアサインを人力でやっていたようで、
「お待たせしました。座席はこちらです。なんちゃらかんちゃら・・・」と言われたと思ったら、
向こうから「ちょっと待った~!」の声がかかり、搭乗券を発券し直したり、と二転三転。
結局、「隣同士の席が取れなくて1列ズレますが、普通よりちょっと広めの席です。」とのこと。
ベトナムから先の搭乗券もこの時同時に貰いました。
でも、結局フライトは1時間遅れました。もう乗り継ぎは間に合わないのでは。(涙)
今回の混乱がベトナム航空のせいなのか、パリの空港のせいなのかは分かりません。
何しろ、ベトナム航空もシャルル・ド・ゴール空港も初めて使ったものですから。
しかし、
シャルル・ド・ゴール空港の地上職員はみなさんプロフェッショナルでした。
あんな混沌とした中でもテキパキと仕事をし、待たせている乗客の様子を気にしながら
まめに声をかけて一生懸命良い座席を割り振ろうと努力してくれました。
座る場所もなくて待たされたのは疲れましたが、職員の態度にキレることはありませんでした。
それに引きかえ、今年2月のあのドバイのダラけた空港職員は何やったんや・・・。
思い起こせば大昔にドーハの空港でもダラダラした中東の地上職員にキレキレになったなあ。
あ、中東がアカンのか。(^^;
さて、乗ってみたら、サラミ夫の隣が無人だったので移動しました。
なんと。待たされて待たされてアサインされた席はプレミアム・エコノミーの一番前!
わーい!わーい!(本来私は2列目だったのですが。)
機材はボーイング777-200とありました。プレミアム・エコノミーはスリッパもあります。
頭上のモニターは色調がおかしくて地図が真っ黒。全然分かりません。星座かい、みたいな。
まずはスナックとドリンクのサービス。真っ先にスパークリングワインを頂きました。
プレミアム・エコノミーは普通のエコノミーよりドリンクサービスの回数が多いです。
そして機内食。今までとはレベルが段違いです。パリで機内食を積むとこうなるのか!と感動。
ツッコミどころは生ハムの色がイマイチな程度。ま、メインも見た目イマイチですけど。
ここで私は2杯目のスパークリングワインを。
サーモン・フィレのディルソースとサフランライスだそうな。
サイドメニューです。こんな三角のカマンベールチーズがゴロンと1個まるまる付いてくるって
エコノミーの機内食ではなかなかないのではないでしょうか。(私達の機内食はエコノミーのはず。)
こちらはビーフシチューですがマスタードソースだそうな。白いのはマッシュポテトです。
見た目よりちゃんと食べられました。
いやー、チーズに生ハムにクラッカーにビーフに・・・というわけで、赤ワインも頂いちゃいました。
合計3杯。ご馳走さまでした。
この他、サンドウィッチとカップ麺はいつでもリクエストでどーぞ。ということで、
朝食もあるというのに、その前にカップ麺をサラミ夫と二人で一つ食べてしまいました。
なんか、フランス帰りということで、アジアな醤油や味噌の味がムショーに食べたくなったのです。
しかし、私達のスープの匂いにつられたのか、私の周囲がどんどんカップ麺を注文し始め、
右の中国人の女の子達なんか1人で2つとかズルズル食べ出す始末。
照明も消された薄暗い機内で右も左も後ろもみんなカップ麺を食べる図というのは、
面白おかしくて印象に残りました。(食べているのはみんな中国系の人だったようですが。)
続いての朝食。こちらは普通ですね。ためしに牛乳を頼んでみたらロングライフ牛乳で×。
夫が頼んだアジア食の朝食。米粉の麺ということで、これがベトナム食なのでしょう。
ベトナム航空の朝食はアジア食の方が美味しそうです。
そんなこんなで帰りは足元ラクラクで、ホーチミンのタンソンニャット国際空港にほぼ定刻で到着。
空の上で1時間も飛ばしたってことかい?
次の上海行きのフライトは、座席が窓際とその隣だったので、ホーチミンに着いてから
通路側に変更できるか聞いてみましたが、残念ながら満席とのこと。仕方ない。諦めましょう。
空港でゆっくりと顔を洗ったりする余裕もなく、次のフライトのボーディングです。
帰りになって初めて撮るベトナム航空の飛行機。ちゃんとボーディング・ブリッジが。
今度は同じボーイング777でも一番後ろの座席の窓際と中央です。
するとどうでしょう。行きの窮屈だったパリ行きの便と違い、足元に余裕があるではないですか。
あれれ?あんなに心配したのに全然大丈夫やん。
ベトナム航空って同じボーイングでも機材によって全然広さが違うのかも。
ちなみに、音楽でも聞こうと思ってヘッドセットをもらったら壊れていて聞こえませんでした。
何が何でも聞きたいわけではなかったので、交換せずそのまま放置。
機内食は1回出ました。軽食ということですが十分ボリュームあります。
しかし、パリ出発便のような嬉しい驚きはもうありません。(笑)
もう一種類。なんだかベトナムのお弁当のような感じです。
中国系の航空会社だと軽食なんて行ったらスカスカの紙のボックスに入ったパン類で終わりますが、
ベトナム航空はボリューム的にも頑張っています。
上海行きのフライトはトラブルなく出発したので、予定通りその日のお昼過ぎに上海に到着しました。
こうして振り返ると、機内モニターだとかヘッドセットだとか微妙な所が壊れていて
ボロさを感じるところは多々ありましたが、その辺を期待しなければ十分いけるのでは。
ただ、パリで色々あったので、何度も乗ってみないと何とも言えません。
でも、私としてはベトナム航空に関しては好感触で、パリのシャルル・ド・ゴール空港は
「2度と使いたくないわー」という印象で終わってしまった今回のフライトでした。