2017年10月15日

ハバナで新手の詐欺に遭遇

いきなりですが、キューバで日本人をターゲットにした新手の詐欺に遭遇しました。

実害は全くありませんでしたのでご心配には及びませんが、
今後キューバに行かれる日本人の方が被害に遭わないためにも、
ここに詳細を載せることにします。

時は2017年10月5日(木)のお昼前。

場所はハバナ旧市街のベルギー通りにあるバカルディ・ビル向いのバー

地図はこちら。


便宜上「Cine Actualidades」という映画館を表示していますが、
実際の場所は、その隣にあるBar Actualidadesというバーです。

バーの住所は、264 Avenida de Belgica(ベルギー通り264番)

そして、積極的に関わってきた詐欺は黒人男女2人。(もちろん店もグル。)

この日、私達はアールデコ建築のバカルディ・ビルディングを見学し、
そのまま北上して街並みを散策しつつ革命博物館まで行く予定でした。

ベルギー通り沿いにあるバカルディ・ビルディングを出て北上し、
Empedorado通りとの交差点でビンク色の古い建物をじーっと眺めていた時、

黒人の男性から「その建物は〇〇だよ。」

と英語で声を掛けられました。(今思うと、カモを張ってたのだと思います。)

見ると笑顔の黒人男女2人
親切に教えてくれただけかなー、と思っていたら、色々話しかけてきました。

話の流れはこうでした。

「日本人?中国人?そう日本人か。僕は日本料理レストランで働いているんだよ。」

ここでラーメン屋の名刺と社長だという日本人男性の名刺(不動産会社と書いていた)と、
さらに日本人らしき女性と一緒に写った写真を見せられました。

私は旅行前にハバナのレストランもいっぱい調べていて、
ハバナにラーメン屋があるなんて情報はなかったので不思議に思いました。

それはどこにあるの?と聞きましたが、黒人男性はベダードだったかミラマールだったか、
とにかく旧市街から遠い場所を言っただけで、一人色々と喋り続けていました。

こちらが考える余裕を与えないためだと思われます。
(例えば、名刺は男性名なのに写真の日本人は女性なのはなぜ?とか。)

男性はひたすら日本人を褒め、中国人を批判する発言をして私達を持ち上げました。

その日、バー・フロリディータの前の広場では何かイベントをやるらしく、
ハバナ・クラブのロゴ入りのテントとかステージが設置されていたのですが、

「今日の夜はサルサのイベントがあるよ。」と詐欺2人。(これは多分本当の話)

そして、前の方を指差しながらそこでサルサをやっている。」とか言うので、
サルサの学校とかステージがある場所を教えてくれるのかと思って後をついて行ったのです。

ただし、この時点で既に、ひょっとして詐欺かも、とは思っていました。
ただ、キューバの人は全体的に親切なので、詐欺なのか親切なのか見極めが難しいのです。

すると、ほんの1分位歩いて入った場所は、ローカルの人が出入りする古いバーでした。


1.jpg

Google Mapに載っている映画館の隣が、Bar Actualidadesというバー

繰り返しますが、バーの住所は、264 Avenida de Belgica(ベルギー通り264番)。

余談ですが、古いな~と思って撮影したこの中央の建物が映画館だとは、
その時は全く知りませんでした。でも今は映画館の営業はしていないとか。

この映画館と同じ名前のバーが詐欺が行われた現場です。


2.jpg

もう少し引きの写真を載せましょう。バーの左側はプラザ・ホテル(の裏側)です。
かなり老朽化してボロボロだったのと、裏側だったのでこの時は気付きませんでした。

映画館の建物とプラザ・ホテルに挟まれた水色の建物、それが問題のバーです。
この通りを挟んだ真向かいにバカルディ・ビルディングがあります。

今思うと、店内の写真を撮らなかったのが悔やまれます。

内部はかなり古く、かなり歴史のあるバーのようでした。(映画館に併設されていたのか?)
カウンターも古くて、これはこれでキューバらしくて意外といい感じでした。

店員は白シャツに黒い蝶ネクタイを締めていて、客はローカルのキューバ人がチラホラ。
(あるいはたむろしていた詐欺の群れだったのか。)

店に入った瞬間、「あれ、サルサは?」と思ったのですが、
黒人男性が「ここは歴史があってヘミングウェイもここにビールを飲みに来た。」
Bohemiaと書いたビールを指差して喋り続けました。(本当かどうかは謎)

店内には革命前に活躍した歌手などの写真がたくさん飾られていて、
ナット・キング・コールとかベニー・モレなどをひたすら紹介していきます。

そんな感じで、男性の話を聞きながら結局テーブル席に着いてしまいました。
あれ?と思う暇を与えないように黒人男性がひたすら喋るわけですね。

しかし、通常キューバで聞く詐欺というと、勝手に自分の分のお酒も注文しておいて
お会計をこっちに回すというたかりとか、偽の葉巻を買わせようとする話などなど。
あるいは、カタコトの日本語で話しかけてくる人達とか。

この人達は果たして?と思って座っていました。(私も、サラミ夫も。)

座ってからは、ひたすらハバナの見所などを教えてくれました。聞いてもいないのに。
もうハバナ最終日だと言うのに。(あまりこっちの話は聞いていない模様)

それはそれはもう親切です。(詐欺でなければ。)
一方、女性の方は男性ほど英語が流暢ではない模様。(でも喋れる。)

この2人はおそらく他人でしょうが、夫婦を装っています。

2人の話は次の通り。

  • 男性は、この女性と結婚はしていないが6年間パートナーであり2人子供がいる。
  • 女性は子供のサルサ教室の先生をしている。
  • 男性には日本にもパートナー(日本人女性)がいてユカという男の子供がいる。
  • パートナーの日本人女性とユカは日本(大阪)に住んでいる。
  • パートナーの日本人女性もサルサをやっていて、たまにハバナに来る。
  • この12月に男性は大阪に行く。
  • キューバにいる黒人女性と大阪にいる日本人女性は友達。

この家族関係がよ~分からんのですが、キューバは出稼ぎの人が多くて血縁上の家族関係は
かなり崩壊しているという話を聞いたことがあるので、こういう家族もいるのかも。

これが本当だとは思っていませんが、「ホンマやとしたらひどい話やな。」とはサラミ夫の弁。
奥さん2人ってなんじゃそれ。

こんなわけで、親日をアピールする2人ですが、

「ハバナ・フレッシュはもう飲んだかい?」と黒人男性が聞いてきました。

ハバナ・フレッシュ?なんじゃそれ?聞いたこともありません。
アルコールなの?と聞くと、違うというではないですか。

ここで、男性がカウンターの店員にそのハバナ・フレッシュなるものを注文。
ああ、このお会計が回ってくるのかー、とサラミ夫と日本語でコソコソ。

この辺ではもう完全にボラれるなーと思っていたのですが、男性はまだまだ喋ります。


3.jpg

男性手書きのメモ。

明日の朝6時の便でもう帰ると言っているのに、熱心にサルサを聞ける場所や
カフェなどを教えてくれます。あと、葉巻やラム酒についても。

ややこしいのは、これらキューバの観光情報は全て本当であるということ。
嘘に本当のことを絡めてくるから本当っぽく見えてしまいます。


4.jpg

男性のメモの裏側です。

ハバナ・フレッシュなるドリンクは、本当は「Habana Fresca」と言うらしい。
何かの葉っぱを使っていると言っていたけど、それが何なのか分かりませんでした。


5.jpg

そしてハバナ・フレッシュ4人分やってきました。何で4人分やねん。

てか、写真に詐欺の男性が写ってました。


6.jpg

たまたまこんな表情ですが、喋っている時は笑顔です。
ドリンクにピントを合わせているので男性がボケボケ。スマホでも撮れば良かったな。

この後もひたすら喋る喋る。

私は最後どうなるのかと思いつつ、モヒートもどきのようなこのドリンクを飲みました。
味はうっすら甘い薄いジュースで、全然美味しいと思わず。何より薄すぎる。
ちなみに、言われていた通りアルコールは入っていませんでした。

一方、サラミ夫は薬を盛られることを警戒してほとんど飲んでいませんでした。
万が一この人達が詐欺でなかったとしても、私が飲んでいるから失礼にならないと思ったとか。

私は、ちょっと無遠慮に飲み過ぎました。深く反省して次に活かしたいと思います。

男性は「このドリンクはここでしか飲めない。」と言っていました。ああそうですか。


このように、後で考えると出来過ぎた話だと思うのですが、
その時は詐欺なのかたかり程度なのか、あるいは本当に親切なのか、判断が付きませんでした。

ここから「葉巻買わないか」とか「家に来ないか」とか何か持ちかけられたら完全に詐欺ですが、
ワイワイとお喋りするだけ。30分程で、さあそろそろ、ということになりました。


そして最後の審判が下ります。

お会計のレシートを見ると、1人7CUC(=7ドル)。4人で28ドル。微妙な値段~~!!

実は、私達は上海の中国茶館でも似たような詐欺に遭遇したことがあり、
その時は、もっと値段は高くて、一緒に飲んでいた詐欺達は自分のお金を支払うのです。
(そして後で店からお金を返してもらう仕組み)

ちなみに、この時私達は一銭も払いませんでした。まあ、住んでいる上海でしたし。

しかし、今回はキューバで、そこまで値段は高くありません。
でも、本当はキューバにしてはとても高く、しかも4人分です。

これは、キューバ滞在初日の人なら詐欺とは気づかないかも知れません。
何で勝手に注文したのに私が払うのか!という腹立ちはあるかも知れませんが。

あるいは、何だかちょっと高い気がするけど、色々教えてもらったし、
面倒なことになると嫌なので、取りあえず払って立ち去ろう、という人も多いでしょう。

しかし、私達は詐欺には払いたくありません。たとえ微々たるお金でも。

サラミ夫はレシートを見て「やっぱり」と一言。そして立ち上がりました。

私が2人に「夫はカロ(高い)と言っている」と伝えると、
「いや、高いのは(バーの)フロリディータだよ。」と驚いた顔で男性。

フロリディータのダイキリは1杯6CUCじゃー!
しかもあっちはカクテルじゃー!こっちの方が高い!

と心の中で叫んで私も足早にその店を出ました。(早く出ないと危ないので。)

カウンターの店員もビックリした顔でこっちを見ていましたが、
誰も追いかけてきませんでした。(上海ならばもっと緊迫するはず。)

そもそも、バーはファンが回っているだけで蒸し暑くてドアは開けっ放しだし、
逃げるのは問題ないのでした。(数人がかりで止められたら別ですが。)

こういう場合、店に入る時に逃げ道を確認しておくのは必須です。
(全く疑っていなければどうしようもないですが。)

ただ、キューバの国民性か、なんか詐欺がゆるいなーとは思います。

こういうわけで30分ロスしました。貴重な観光の時間を。くーっ!
でも、被害がなかったので良しとしましょう。貴重な経験をしました。


ちなみに、正当な金額だったんじゃ?と思う人もいるかも知れません。

しかし、観光客向けのお店でも2~3ドルも出せばモヒートが飲めます。
一番高かったバー・フロリディータもダイキリが6ドル

それが、ほとんど水みたいなただの薄いジュースが7ドルってアホか。

手元に料金表があったのでそれを載せましょう。

7.jpg

これは、ハノイという老舗レストランの前で配っていた料金表です。
どうです?一番高い飲み物が輸入品のレッドブルで3CUC(3ドル)。

そして、社会主義国のキューバにおいては月給が25ドル前後だという事実を考えると、
ハバナ・フレッシュ4人分で28ドルというのは1カ月分の給料に匹敵するのです。

割り増しした金額分も、日本なら微々たる金額ですが、
キューバなら、店員と詐欺2人で山分けしたら何日分の稼ぎになることでしょう。

何より、ハッキリと日本人をターゲットにしている所が、
金額うんぬんよりも悪質なのではないかと思うわけです。

このバーのことも気になったので旅行から戻って調べてみました。
そしたら、載ってましたよ!英語のサイトですが。

Best Bar Havana」というタイトルで。(何でBest Barに載ってるねん!)

どうも、観光客が行かないローカル向けのバーを紹介した記事のようですが、
ここの3つ目に「Bar Actualidades」(問題のバー)が載っていました。

しかし、記事にハッキリと、

Beware with money, keep a low profile, pay each drink immediately.
They are notorious for "adjusting the bill" and shortchanging!
Count your change!

と書かれているではないですか!あら、やっぱり伝票の金額操作するんですね。

さらに、キューバでの詐欺についても再度チェックしてみたところ、
CREA webの記事で、多分同じバーで詐欺にあった方の記事が載っていました。


という記事です。

ここに出てくるバーのカウンターの写真を見て、窓の形などからも、
私達が連れて行かれたバーと同じだと思っています。
(カウンターの写真を撮っていないのが本当に悔やまれます。)

ただ、記事を読むと、詐欺のタイプも違うし(よくある偽の葉巻売り)
詐欺の人も違うし、どうやらあのバーは詐欺が大勢たむろする場所のようです。

思うに、〇〇の歩き方に小さくコラムとして載っている詐欺の話にも
「仲間のいる店に連れていき」とありますが、それがこのバーなのかも知れません。

ということなので、絶対にこのバーには行ってはいけません。


8.jpg

再度写真を載せます。ベルギー通りAvenida de Belgica)を南から北に見たところ。
この通りをまっすぐ北上して行くと革命博物館に着きます。


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ちなみに、上の写真に偶然写っていた詐欺の姿が。こんな服装でした。


10.jpg

番地は264番。夜になったらネオンが点くのでしょうか。昼間は店名は分からないでしょう。


11.jpg

最後にまた男性の写真を。

同じ日の午後、またこの店の前を通ったのですが、偶然にも例の黒人男女2人がいたので、
通りの反対側からサラミ夫が写真を撮りました。(詐欺の前に写っている男も気持ち悪いな・・・。)

しかし、私達に気付くとコソコソと店の中に姿を隠してしまいました。

以上、コーフンして長くなりましたが、詐欺に遭遇したというお話でした。

詐欺の方法はオーソドックスですが、日本語を喋らないのに日本人をターゲットにした詐欺
の話は今まで聞いたことがなかったので、ここに載せることにしました。

ハバナに行かれる方、特に一人旅の方は気を付けて下さい。



posted by サラミ at 22:10| Comment(0) | 17キューバ・メキシコ | 更新情報をチェックする
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