2015年12月28日

NY最終日:オペラ)タンホイザー

2015年10月8日(木) オペラ タンホイザー

今回の旅行で最後のオペラはワーグナーの「タンホイザー」。

この日が一番ギリギリで歌劇場に到着しました。(笑)
というのも、この日は19時の開演で、それまでより30分早かったのでした。

ワーグナーのオペラはやたら長いので、大体どこでも開演が早いですね。
この日の予定は、開演が19時ちょうどで終演が23:20。うげー。

オペラそのものは3時間10分ですが、35分の休憩が2回も入るので、
全部で4時間20分。休憩を少し削ってもっと早く帰らせて欲しい・・・。

というのは小市民の意見で、実際は幕間にお食事される人々もいるので、
まあこんなもんなんでしょうね。とはいえ、メトは休憩が少し長い気がします。

ところで、我が家はサラミ夫がNHKなどのオペラを録画しまくっているわけですが、
タンホイザー」に限っては、2014年バイロイト音楽祭の録画しかありませんでした。



しかし、日本語字幕で見たいしこの録画を見たわけですが、とんだヘンテコな演出で、
何が何なのか全然ワケ分からん舞台でした。

というわけで、予習はテキトーに流し、ひたすらCDを聞くことに。


こちらはドミンゴが歌うタンホイザーです。指揮はシノーポリ。


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さて、この日の座席は最上階のファミリー・サークルのサイドのボックス席です。
27ドルという今回一番安い席でした。


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この通り、天井スレスレで舞台からも近いので、かなり上から見下ろす形です。


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しかし、高すぎてコワイ。高所恐怖症の人はダメですよ~。
とはいえ、楽しみにしていたジェームズ・レヴァインの指揮は良く見えました。

ちなみに、座席については、「メトロポリタン歌劇場の座席いろいろ」にも載せています。

タンホイザー」は、今回唯一長~い序曲が聞けるオペラだし、
サラミ夫婦どちらもワーグナーは得意でないので、美しい管弦楽を楽しんで聞きました。

安い席だし、たまに寝てもいいや、くらい気楽な気持ちで。(実際に時々寝てました。)

ちなみに、ここは空調の風が来て寒かったです。この日が一番寒かったかも。
あまりの寒さに思わず太腿をスリスリとさすってしまったので服の布の音がしたかも。
(前の席の人すいません。)


今回のキャストその他は・・・

指揮 : ジェームズ・レヴァイン
演出 : オットー・シェンク                             
タンホイザー : ヨハン・ボータ
ヴォルフラム : ペーター・マッテイ
エリーザベト : エヴァ=マリア・ヴェストブルック
ヴェーヌス : ミシェル・デ・ヤング
ヘルマン : ギュンター・グロイスベック


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指揮者のレヴァインは足が悪いのでずっと車椅子みたいで、見下ろすと開演前にはすでに
指揮者席にいたので、上から様子を見ていました。

レヴァインといえば相当な巨体のイメージだったのですが、上から見えた両太腿は、
体の割には細かったです。かなりの期間歩いていないのではないかと思われます。

舞台が始まると、普通は指揮者が歩いて出てきますが、彼の場合は最初からそこにいて、
補助の人が車椅子を回転させて観客の方に向け、そのまま挨拶。

よく病気から復活したなあ、とその姿を見てしみじみ。

しかしビックリ。座った中でここが一番音響が良く、オーケストラの音が上まで伸びてきました。

メトのオーケストラが別物かと思うくらい、レヴァインが指揮したこの時はものすごく音が美しかった!
そして合唱も凄い。オケも合唱も盛り上がる所では凄い迫力で、荘厳な響きに圧倒されました。

レヴァインがすごいのかワーグナーがすごいのか。
他の指揮者で聴いたことがないから分からないのですが。

ヒトラーが感銘を受けてワーグナーを利用しようと思ったのも少し分かる気が。
(まずは、きっとワーグナーが凄いのでしょう。人間的には嫌いだけど。)

長い序曲では、バレエダンサーが妖艶な踊りを披露していてとても美しかったです。

おそらくここのバレエ団だからニューヨーク・シティ・バレエ団の人達だと思うのですが、
それはそれは優雅で感動~。バレエのミニチュア版を見せてもらった感じでした。

舞台の見え方はこの日はどうでもいいと思っていたけど、
やはりこのバレエは正面からじっくり見たかったと思いました。

このオットー・シェンクの演出はとてもオーソドックスで豪華で、そしてとても素敵でした。
あんなバイロイト音楽祭のヘンテコな演出でなく、これを予習で見たかった。(爆)

歌手はみんな良かったです。途中あちこち寝ていたので偉そうなこと言えませんが。

主役のヨハン・ボータはさすがのワーグナー歌いで、声も通るし美声だし、さすが!の一言。

ただ、竪琴を弾きながら歌うシーンでのボータさんの弾く演技がヘッタクソで思わず笑いそうに。
演技がヘタという噂は本当だったんだな。でもそれを吹き飛ばす位に歌が素晴らしい。


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こちらはカーテンコールのボータさん。
ちょっと痩せたら美男だと思うのですが、きっとこれ位の体格でないとあの声が出ないのかも。

女性歌手2人もさすがのワーグナーソプラノとメゾ。見た目も結構美しくて優雅。
この凄まじい(←褒めてます)歌唱を聞きながらウトウト眠るとは何と贅沢なんでしょう。


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こちらは華があってエリーザベトにぴったりのエヴァ=マリア・ヴェストブルック


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そしてボータさんの横で微笑むミシェル・デ・ヤング。こちらも美しい方でした。

ヴォルフラム役のペーター・マッテイというバリトンの人もすごく良くて、
夕星の歌」は惚れ惚れ。ミュージカルでもいけそうな聴きやすい伸びやかな歌唱でした。

また、この日はヘルマン役で我らが「ルサルカのお父さん(ウィーンでこの役を聴いたので)」こと
ギュンター・グロイスベックが再び出ていて、今回は一部分長く歌うところがあり、
「お父さん上手いな~。」とサラミ夫と2人して満足。

しかし、やっぱり一番の感動は、演奏と合唱
有名な行進曲はもちろん、最後なんてもう感動で涙が出そうになりました。

ウトウト寝ていたところ、オーケストラの音の凄さでだんだん目が覚めていって、
最後の方は、昨日までの演奏は音のボリューム押さえてたんか?と思うくらいの迫力。

座席の関係もあったのでしょうか。
しかし、こんなに指揮者に感動したのは初めてでした。

上半身だけでよくもあんな凄い指揮ができるもんだわ。

この日は最後の曲の迫力が凄かったので、フライングで拍手する人は少な目。よしよし。


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カーテンコールも盛り上がりました。
予習もテキトーで今回は気楽に聴きに来たつもりが、予想外に感動しまくって大満足でした。

しかし、この日は最後のメトでのオペラ。


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最後の最後にシャガールの絵を眺めて、惜しみつつ歌劇場を後にしました。


*追記:ヨハン・ボータさんは、2016年9月8日、癌のため51歳の若さで逝去されました。
    ここに謹んでお悔やみ申し上げます。


posted by サラミ at 21:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 15ニューヨーク | 更新情報をチェックする
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