2015年11月23日

NY4日目:オペラ)アンナ・ボレーナ

2015年10月5日(月) オペラ アンナ・ボレーナ

今日もまたメトロポリタン歌劇場にやってきました。オペラ2つ目です。

というか、あんなギリギリだったのに間に合ってしまいました。
宿から近いって楽~。(笑)

今日の演目は、ドニゼッティ作曲の「アンナ・ボレーナ」。

タイトルは、イギリスのヘンリー8世の2番目の妻アン・ブーリンのイタリア名です。
彼女が処刑されるまでを描いた史実に基づくオペラで、ドニゼッティの女王3部作の1つ。

ヘンリー8世を含め、イギリス・チューダー朝のお話は血みどろの歴史です。

アン・ブーリンのドロドロしたお話に興味がある方は、オペラじゃないけど
海外テレビドラマチューダーズ <ヘンリー8世 背徳の王冠>もどうぞ。


さて、このオペラはあまり上演されないようで、サラミ夫が録画した映像もなく、
予習は苦労しました。

anna_bolena.jpg
家に唯一あったCDグルベローヴァの歌う輸入盤で、これを聞いていましたが、
今は廃盤なのか手に入らない模様。これ、そんな貴重なCDだったのか~。

一方、映像は、



こちらのウィーン国立歌劇場のやつを見ました。(英語字幕)
アンナ・ネトレプコよりエリーナ・ガランチャの方が印象に残ったというこの作品。

とはいえ、英語字幕だけでは何かハッキリ分かりにくいので、対訳を探しましたが見つからず、
イタリア語と英語の対訳を発見したので、苦肉の策でこれとDVDの英語の両方をチェック。
イタリア語の歌詞も知りたかったので、ちょっとだけ役に立ちました。(英語は難しい。)

しかし、話が王室にまつわるので単語がフツーでなく(玉座とか王の杖とか何とかかんとか)、
日本語字幕があったらどれだけ楽であろうか、とツラい思いをしたのでした。

こんな苦労を重ねてオペラ当日を迎えたのに、アウトレットで体力を使い過ぎて不安が。

さて、座席はドレス・サークルボックス1のシート1と2。


8.jpg

前にアップした、「メトロポリタン歌劇場の座席いろいろ」に詳しく載せたので詳細は割愛しますが、
要は一番左の舞台に近いボックス席です。

チケットはかなり売れていて、これ位の席しか取れませんでした。
階は真ん中くらいなので、Partial Viewでも95ドル

ボックス席につくと、隣(というか舞台に向かって前)の席2人が振り返ったので、
ニコッ!と笑顔で会釈しましたが、向こうは冷たい目でジロっとこちらを見るだけでニコリともせず。

正体はロシア人のおばさんでした。(ロシア語喋ってた。)アメリカ人は必ず笑うので対照的です。
ロシア人(の中年女性)って何でこんなに感じ悪いんでしょう。何回かイヤな思いをしています。(怒)

2人はキンキラ着飾っていたので、こちらに住む金持ちロシア人かと思ったのですが、
よく見ると色がキンキラしているだけで垢抜けない服装だったので、どうも観光客だったようです。

このロシア人おばさん2人組が可笑しくて笑いそうになる出来事が。

ここの個人用の電光字幕は、同じ歌詞の繰り返しだと2回目以降は省略されて真っ暗になります。
で、オペラは大体くどくどと同じ歌詞を繰り返すので、字幕なしの時間がワリと長く続きます。

おばさん達は多分オペラの予習をしていないので、字幕が消える度に2人して表示ボタンを連打し、
そして最後に諦め、また次の場面で字幕が消えると連打しては諦め、の繰り返し。

ドドドとひたすらボタンを連打している様子を見ていると、何だか2人でゲームをしているみたいで、
見ていて思わず吹き出しそうになりました。いい加減、ホンマに諦めーよ。(笑)

幕間の時には、ロシア人おばさんに気を遣い、椅子をかなり後ろに引いてから外に出ました。
その方がおばさん達が出やすいと思ったからです。

そしたら、帰ってきたら、そのままおばさん達も後ろに椅子を下げて座っており、
(多分その方が舞台が見やすかったのでしょう)、位置がズレて電光字幕がほとんど見えません。

でも、位置のズレに気づいたのがちょうど2幕が始まった時だったので話しかけられず、
仕方ないのでそのまま見ました。予習してたので字幕がなくても何とかなりはしましたが。(呆)

こんなおばさん達に気を遣ったのが間違いでした。(^^;
ジェスチャーで前に行けと言っても良かったかもなあ、と今になって思います。

あと、ボックス席は空調の風がモロに来るのか、えらく寒かったです。

おかげで、せっかくちゃんとした格好してたのに、途中から首にスカーフを巻き、
幕間もずっとロビーでトレンチコートを着ていました。

ノースリーブなんて無理です。なんでこんなに寒いねん。
メトではこの時期コートは預けてはいけないと思いました。(預けてなかったけど。)


1.JPG

ドレス・サークルは一番上のファミリー・サークルと比べるとロビーは空いていました。
ここからは、幕間に食事をしている人々や寛いでいる人々がよく見えました。


2.JPG

しかし、外のバルコニーに行く人が多いみたいで、その辺は混み過ぎ!

ま、3800席もあるのだから、ロビーだって混みますわな。

長々とオペラ以外のところで文句を言い過ぎたので本題のオペラの話を。(笑)

この日のキャストは、

Conductor : Marco Armiliato
Anna Bolena : Sondra Radvanovsky
Giovanna Seymour : Jamie Barton
Enrico VIII: Ildar Abdrazakov
Lord Riccardo Percy : Stephen Costello
Smeton : Tamara Mumford

指揮者のアルミリアートはテノールの兄弟(ファビオ・アルミリアート)と顔が似てました。
指揮はオーソドックスな感じだったかな。あまり印象になく。

時差ボケと疲れで強烈に眠かったので所々意識が遠のいて覚えていません。
東回りのフライトは時差ボケが強烈に来るという話は本当だったと実感!

予習の時、序曲の出だしを聞いて「ドラえもん」みたいだと思っていたのですが、
メトでは、いきなりその序曲を飛ばして始まりました。えええーっ!

このオペラ、異様に長いので序曲をバッサリ切ったらしいです。
序曲を飛ばすって初めての経験ですが、その位しないと時間短縮できないのでしょう。

長いくせに2幕しかないから休憩は1回しか入らないし、見るのに結構気合いが要るオペラです。

歌手は主要キャストの女性2人が良かったです。

メゾのジェイミー・バートンという人は動画をチェックしたのと体格を見て期待していましたが、
その期待通りでした。とても気持ちのよい歌唱。やっぱりあの体から出る声はすごい。

結構な太めさんですが、愛嬌があり、なんか渡辺直美みたいな丸くてカワイイ感じ。
とはいえ、悩める難しい役を堂々とこなしていました。


6.JPG

カーテンコールで豪快に笑うジェイミー・バートン。若いのにすでにこの貫録。

アンナ・ボレーナ役のソンドラ・ラドヴァノフスキーという人は、メトではお馴染みの歌手で
かなり有名な人のようでしたが、私はメトに全然詳しくないので今回初めて知りました。

いやー、ものすごい声でした。

中音がこもったような声で、高音に変わる時に突然金属音みたいに変化する特殊な声。
何とも不思議な声質で、初めて聞く声でした。

そして声がとにかく巨大です。この大きなホールでここまで声が伝わるとはすごい。
キャパの大きいメトの舞台で主役を張るには声の大きさも必須なのですね。

彼女が他のオペラハウスで歌ったら一体どれくらい響くんでしょうか。
考えただけで窓ガラスが割れそう。(笑)

見た目も華やかで、やっぱり映像も重視するメトは上手に歌手を選ぶなあ、と思います。
ちょっと、昔の芳村真理を面長にしたような感じかな。(この辺でまた年齢がバレる。)

2幕の女性2人の二重唱は、2人とも声が負けておらず、バランス取れて迫力があったので、
それはそれは聴きごたえがあって凄かったです。

隣のロシア人のキンキラおばさんもブラボー!と叫んでいました。気持ちは分かる。(笑)

最後の狂乱の場は、アンナが無邪気に喜んで手をパチパチ叩く辺りから「正気じゃない
感じがすごくよく出ていて、見ていてギョッとしてしまいました。演技も上手だな~。

フィナーレの最後の最後、アリアのラストの超高音はストンと1オクターブ下げて歌ってました。
彼女なら高音出せそうだと思ったけど、下げたのがちょっと意外でした。

あそこは高い音で聴きたかったけど、まあ映像で見たネトレプコも下げて歌ってたしね。

しかし、聴いていたCDのグルベローヴァ強烈な超高音で終わっているので、
私の中では勝手ながらそのイメージが付いていたのでした。


7.JPG

こちらは私が勝手に芳村真理似だと思っているラドヴァノフスキーの優雅なカーテンコール。


一方の男性陣は女性陣には及ばず。

ペルシー役のテノールの人がヘンな高音出すなーと思って聞いていたのですが、
あれはファルセット(裏声)だったのかも。

とにかく、線が細くてイケメンでイメージ的には役にぴったりだったけど、
高い声が所々ヘンだったという印象が強く残りました。


4.JPG

こちら左がペルシー役のステファン・コステロと、右は確かアンナの兄役。
コステロさんはハンサムで人気らしいですな。

エンリーコ(ヘンリー)8世役のアブドラザコフは、イーゴリ公の主役とか結構有名な人だけに、
どんな感じなのかなーと思ってたけど、思った以上に声のボリュームが小さい人なのですね。

バスなのに全然聞こえないのだな、と思ってしまいました。
女性歌手2人がすごい声量だったので、それと比べて迫力が足りないという感じでした。

でも、品があるので感じとしては役に合っていたと思います。


5.JPG

こういう服装もとても良くお似合い。見た目も結構大切ですから。

どうでもいいところでは、スメトンが最後血だらけで出てきたのがリアルでビックリしました。(笑)


3.JPG

血まみれで笑顔のカーテンコール。

演出は定番のもので、セリが下りて、上から処刑人を持って立っている姿で終わるラストとか、
生々しくてギョッとするけど、オーソドックスで分かりやすいし、頭にすんなり入って良かったです。

*実際は剣での斬首だったそうな。あれ、舞台で処刑人が持ってたのは剣だったのかな。

そうそう、この時代って、まだギロチンがないから斧で斬首するんだな・・・。コワイ。

ドイツのヘンな実験的演出よりも、私はやっぱり普通にオペラが見たいと思うので、
その点ではメトはヘンテコな演出が少なくて良いです。


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最後に指揮者も入れて全員でご挨拶。


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実は、カーテンコールの間ずっと処刑人死神のように上の方に立っていました。


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身じろぎもせず、最後までこの姿。この人(誰か知らんけど)の演技力も重要です。

全体的には、満足して見ることができました。
また、なかなか生で聴くことができない演目を聴けて良かったです。


終演後はまたコーフンして写真を撮ったりしていたので、また帰りが遅くなってしまいました。

夕方のハンバーガーだけではお腹が空き、72丁目駅そばのデュアン・リード(ドラッグストア)が
24時間営業だったので立ち寄ってジュースと水を買い、隣の店でブリートやサラダを買い、
アパートに戻って食べました。

結構遅くまでお店も開いています。

でも、オペラは早めに行って記念写真を撮り、帰りはとっとと帰る方がいいです。
遅くなっても治安は大丈夫ですが、寝るのがすっごく遅くなります。(←当たり前)

コーフンしすぎて帰りが遅くなった点だけ反省。
次からはさっさと帰ろうと思ったメト2回目でした。



posted by サラミ at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 15ニューヨーク | 更新情報をチェックする
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