前回の続きです。
添好運點心專門店(Tim Ho Wan the Dim-Sum Specialists)は、
フォーシーズンズ香港の龍景軒で点心担当だったシェフが独立して開いたお店。
「もっとみんなが気軽に入れるお店を開きたい」という思いでこのお店を開いた、
・・・という記事をどこかで読んだのですが、どこだったかな?
長蛇の列を覚悟でやってきたのですが、オープンの8時より1時間も遅れたにも関わらず、
店先は空いていました。月曜日だからかな?
店内はとても混雑していました。テーブルが小さくて隣との距離もキュウキュウです。
ラッキーなことに1つだけテーブルが空いていたのですぐに座れました。
お隣さんと肘がぶつかりそうな距離です。
おばちゃんが持ってきたお茶は「自分で入れろ方式」で便利です。しかも美味しい。
この伝票に数を自分で記入して係員のおばちゃんに渡すだけです。
この写真入りのメニューがテーブルに敷いてあるので、漢字見ても分からん!と焦る必要はなし。
漢字の分かる日本人なら注文は楽勝だと思います。
余談ですが、添好運の店舗は現在4か所あるようです。(紙に油汚れが付いててすいません。)
ここ「深水埗」の店舗だけミシュランの星が付いているのではないかと思います。
さて、注文は隣のテーブルの地元のおじさんが親切に色々と教えてくれたので、
それを参考にしつつ、写真のメニューを中心に注文しました。
たくさん種類を試したかったので、お腹が膨れそうな「腸粉」や
もち米の「糯米」などご飯系は避けました。
さらに、デザート系もあまり好きでないので、写真メニューに載ってはいたものの、
香滑馬拉糕(マーラーカオ=蒸しパン)や杞子桂花糕(金木犀とクコの実のゼリー寄せ)
も外しました。特にキンモクセイは私が苦手で。(おじさんも薦めて来なかったし。)
そんな中、甘いと知っていてあえて頼んだ看板メニューの酥皮焗叉燒包。16HKD。
小ぶりなメロンパンみたいな外観のものが3つ。なぜに3つ?
メロンパンもどきは実はパイナップルだという話ですが、パイナップルの味は分からず。
中にはとろっとしたチャーシュー餡が入っています。私には餡が甘く感じました。
外側の皮は多分砂糖か何かで覆われていて、サクサクシャリシャリとかなり甘め。
チャーシューは美味しいし皮の食感も良いのですが、いかんせん私は甘いのが苦手。
多分ダメだろうなあ、と最初から予想しつつ物は試しで注文してみたのですが、
やっぱり味が私には甘すぎてダメでした。好みでないので2人1個で十分なくらい。
(サラミ夫にも甘すぎたようでした。)
絶品だという評判高い一品ですが、不思議と「私には甘すぎる」という評判は聞きません。
女性は多分みんな好みなのでしょうが、フツーって思う人もいると思うけどなぁ。
ま、でもここでしか食べられないオリジナル点心だしね。他で見たことありません。
やはり試してみたい晶瑩鮮蝦餃(エビ蒸し餃子)。24HKD。
もちろんプリプリして美味しいです。
しかし私達は上海歴が長いので、多少の味では驚かなくなってしまいました。
こちらも点心ではわりと定番の潮州蒸粉果。11HKD。
中には砕いたナッツ類やクワイやネギなどゴロゴロ入っていて食感が楽しめます。
しかし香菜も効いているので、私の周りでは普段から好き嫌いが分かれます。
ここのは美味しいですが、エビ蒸し餃子と同じく驚かないレベル。
どういう角度で撮ったか自分でもよく分からない香煎羅白糕(大根もち)。12HKD。
モチモチして美味しいのですが、これもお腹が膨れるので要注意。
食の細い人とか1人で食べに来た人は避けた方がいいかも。
我が家はサラミ夫の大好物なのでもちろん注文。
一緒に真っ赤なチリソースが付いてきましたが、我が家の好みではありませんでした。
家郷咸水角(揚げ餅餃子)。12HKD。
咸水角もよくあるメニューです。皮は揚げ餅でサクっとした食感とモチっとした中が
いい感じです。あんまり印象に残ってないので合格点といったところでしょうか。
こちらは写真メニューには載っていません。
賽螃蟹春巻。20HKD。テーブルに乗り切らなくて上に積まれました。
このメニューは隣のおじさんにオススメされました。
春巻はもういいか~なんて言っていたのですが、地元の方のイチオシなので注文。
ちなみにこれも写真メニューには載っていません。
春巻の中身は食べていた時は豆腐かと思っていたのですが、後で調べると
「賽螃蟹」というのは「卵白の淡雪炒め」だそうで、卵白を蟹に見立てたのだとか。
蟹肉は・・・入っていたようないなかったような。(記憶が定かでない。)
春巻の皮は薄くサクサクで軽く、中もあっさりフワフワでいかにも広東風といった感じです。
おそらく上海のその辺のお店ではあまり出会えないのではないかと。(高級店は除く)
写真メニューより陳皮牛肉球(牛肉団子)。15HKD。
これもお腹が膨れる要注意メニューですがあえて挑戦。
「陳皮」=みかんの皮で、柑橘系の香りが広がります。下の白っぽいのは湯葉。
香菜がたっぷり入っていることもあり、もったり重い感じではないですが、
香菜がキライな人は注意が必要です。
たらふく食べて苦しいほどです。(頼み過ぎました。)
お茶代が1人2ドル追加され、合計は〆て114HKD也。
恐ろしく安いです。これだけ食べて1500円しないなんて。
ハッキリ言うと、ここより洗練された味の点心のお店はもっとあります。
しかし、この庶民向けのお店でこのレベルの洗練度の味を出してこの値段というのは、
やはり他には見当たらないのではないでしょうか。(←普通もっと味が濃くなる)
もし再訪したら、今度は全く違うメニューに挑戦してみたいと思います。